研究院案内
introduction

メッセージ

環境情報研究院長
森 辰則

21世紀の幕開けとともに、大学院環境情報研究院・学府は誕生しました。理念は、「環境と情報を基軸とした安心・安全な持続可能社会の創生」です。それから四半世紀が経とうとしていますが、私たちの目指すものは一貫して変わりません。むしろ、Society 5.0やリスク共生社会の実現、SDGsの達成が重要課題となった今日、その重要性が一層増しています。

私たちは、我々人間を取り巻く状況や社会を広く「環境」と捉え、学問対象としています。その中には、地球から受けるめぐみである「自然環境」ももちろん含まれます。生態系の維持、生命環境の理解、地球史的な環境の変化、自然と住民とのかかわり方が対象です。これに加えて、人が作り出した「人工環境」、すなわち、自然に手を入れて得られた居住空間や交通手段等の人工物と、そこで協働しながら生活する人々が作り上げる社会も対象としています。そのような社会において重要な基盤である情報通信ネットワークは、現実社会(フィジカル空間)と密接に関係しつつも、独立した仮想空間(サイバー空間)を現出します。このような、仮想空間で流通する情報が作り上げる環境、すなわち、「情報環境」も対象の一つです。一方で、本大学院で学問対象とする「情報」は「情報環境」にとどまりません。3つの環境ならびにその相互作用を観測して得られる様々なデータから意味や秩序を見出し、社会的価値を創出するという、広い意味での情報の利活用が含まれます。

大学院環境情報研究院・学府は、これら3つの環境と情報に関わる専門分野を探求し、それらが織りなす異分野融合に基づき学際分野を拡大・発展させます。そして、個々の専門分野にとどまらず、幅広い見識とグローバルな視点を持ち、理系・文系の枠を越えて、円滑なコミュニケーションができる人材を育成します。

横浜国立大学は、国際性豊かな横浜の地にあり、自由で自律ある学風と、実践性・先進性・開放性・国際性の理念を特色としています。同じキャンパスにある他の大学院・学部との交流も活発です。皆さんも横浜の地で、私たちと一緒に、持続的な進化を約束する創造的な社会をめざして先進的で実践的な研究をしてみませんか。

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